続・少5ってこんなもん?

 

令和2年7月デビュー

 

乗り心地が改善された新型新幹線「N700S」は、左右に“エッジ”が立っています。

 

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これによって走行風を整流し、その車両が最後尾になったときの揺れを抑えるほか、トンネル進入時などに発生する騒音や走行抵抗の低減も図られるのです、、、

 

 

というトピックをNHKニュースで見た少5の娘が、

「これは確かに座りやすそうやな。」と呟く。

 

 

何でそんな違いがわかるのかと不思議に思っていたら、どうやら“エッジ”の部分に座ると思ったようだ。

 

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うーむ。

 

 

 

 

 

 

少5ってこんなもんなん?

 

小5ってこんなもん?

「ヒィイイイ〜〜ッ!!

 

お、お父さん、はよ帰ってきてっ〜〜ッ

 

ヒィイイイイイイ〜〜〜ッ!!!」

 

 

小5の娘が怪我をした。

 

学校から帰ってきて、玄関前でスッテンと転んだ娘が、たまたま手をついた先に、蚊取り線香が置いてあった。

 

 

 

あれよあれあれ、あの金具。

 

あれとは、蚊取り線香をホールドするための金具のことよ。

 

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娘は、この上に手をついたのね。

 

そう。

 

刺さったの。

 

手のひらに。

 

 

 

その頃、俺はといえば職場にいて、中2の次男から電話がかかってきて、ことの次第を聞かされた。

 

 

通話している後ろからは、娘の泣き叫ぶ声が聞こえてくる。

 

 

「ヒィイイイ〜〜ッ!!

 

お、お父さん、はよ帰ってきてっ〜〜ッ

 

ヒィイイイイイイ〜〜〜ッ!!!」

 

 

 

先に言っておくと、怪我はそんなに大したことなくって、刺さったとはいえ、指と指の間の柔らかい皮膚の部分だったのです。

 

 

その日は、たまたま部活がなかった次男が二階でくつろいでいると、ベランダの網戸越しに妹の泣き声が聞こえてきたので、慌てて外へ飛び出したという。妻も仕事で留守にしていたので、次男はネットで処置方を調べてくれたらしい。

 

次男が言うに妹は、金具が刺さった右手を押さえたままなので、どうなっているのかはよくわからなかったらしいが、とにかく刺さったんやなと思いながらググった結果、、、「抜いて、水洗いしたらいいらしい」ということが分かり、妹にプレゼンテーションしたようだが、泣き叫ぶ妹はまったく受け入れようとしてくれず、困って俺に電話してきたようだ。こういうときの娘ときたら、まったく手がつけられなくなるのだ。

 

 

 

 

ここでまた冒頭のシーンに戻る。

 

 

 

 

「ヒィイイイ〜〜ッ!!

 

お、お父さん、はよ帰ってきてっ〜〜ッ

 

ヒィイイイイイイ〜〜〜ッ!!!」

 

 

電話口での冷静な口調の次男とは、まるで正反対の娘の泣き声が聞こえてくるので、どうしたものかと困ったが、とにかく娘の手のひらには蚊取り線香の金具が刺さったままだというので、職場には無理を言って帰らせてもらうことにした。

 

 

かくいう俺も怖がりなので、金具が刺さったままの手のひらを想像するだけで、背中がゾワゾワしてしまう。

 

 

抜くのか?

 

 

 

この俺が?

 

 

 

 

抜けるのか??

 

 

バイクに内股気味で跨りながら家に帰ると、家には次男しかいない。どうやら、俺との電話のすぐ後に妻が帰ってきたので、そのまま医者へ行ったらしい。その手があったかと、だいぶ胸を撫で下ろした。

 

 

 

 

一時間ほどしてから、妻と娘が帰ってくる。

 

 

 

娘はいつもの調子で、口笛をピッピィーと吹きながら階段を上がってくるので、ホッと胸を撫で下ろす。少しおちょくってやろうと、「会社まで泣き声が聞こえてきたから心配したでー。」と言うと、なんでやねんと鼻で笑っている。

 

 

とにかくまぁ、無事で良かった。

 

 

 

 

 

それが、昨日のこと。

 

 

 

 

 

今日、学校で仲良しの友達に確認したらしい。

 

 

「昨日の夕方さ。私の泣き声って聞こえとった?」

 

 

と、、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小5ってこんなもんなん???

 

 

兄とキャンプ

このごろ、双子の兄と連れ立ってキャンプへ行くことが多い。

 

その週末の予報は雨だったが、でかいタープを買ったばかりの兄は、「雨天決行のことな!」と自信たっぷりだった。

 

案の定、初日は雨に降られたが、兄の自信たっぷりなタープのおかげで、なかなか快適なキャンプとなった。そのタープは、でかいだけでなくコットン製のため、タープの真下で焚き火をしても火の粉で穴が開いてしまう心配がないのだ。

 

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降りしきる雨の中、それぞれがあらかじめ選曲していた「雨」をテーマにしたプレイリストを流したり、「懐メロ甲子園」と題し、懐かしい曲を5曲ずつ流して、懐かしみ具合を競い合うということをして過ごす。(「懐メロ甲子園」については、むちゃくちゃ盛り上がったので、またの機会にブログに書こうと思っている。)

 

早い時間帯からビールとハイボールをぐびぐび飲む。そしてあぁ、うまかったなぁ地鶏のタタキと各種燻製、、、結局、メイン料理にと予定していたホルモン焼きウドンまでたどり着けなかったことだけが悔やまれる。

 

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しこため食って呑んで笑って、ベロンベロンになる。

 

蚊もいなかったので、テントは張らずにそのままタープの下にコット(簡易ベッド)を置いて寝ることにした。

 

 

 

さて、真夜中にガバッと目覚めると、コットで寝ていたはずの兄が、なぜか地面に直接寝ている。しかも、寝袋に入った下半身は、マットから完全にはみ出ているではないか。粘土質の地面は、雨上がりのためヌタヌタだというのにだ。

 

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状況があまりにも不自然だし、兄が寝ている泥まみれの寝袋は俺のだったので、兄を叩き起こして、何があったのかと聞いてみる。

 

地面に傾斜があったため、コットに横になるたびにバタンッと骨組みが崩れてしまい、何度か繰り返したところで、強い怒りが湧いてきたので、コットをタープの外に捨てて寝たらしい。(はみ出た下半身は、地面の傾斜によって滑り落ちていたのだった。)

 

 

 

 

そのまましばらく二人で、ぐふふぐふふぐふふふふと大笑いしていたので、なかなか寝付けなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

47年前のこと

 

 

47年前の1月12日、ベロンベロンに酔って帰って来た父は、俺が産まれたことを聞くなり、こう言って寝てしまったそうだ。

 

 

「んなアホな。」

 

 

普通以上に大きく膨らんだ母のお腹を見て、周りの人々のうちの何人かは、「双子ちゃうの?」とは言っていたそうだが、担当の産婦人科医は断固として認めなかったため、父も母も双子が産まれてくるとは、想定していなかったのだった。現在のように、赤ちゃんの姿がくっきり写るエコー(超音波)検査機なんてものも、当時はなかったのだろうけど、母のお腹に聴診器を当てるたびに、きっと俺らのその心音は完全にシンクロしていて、医者には見分けられなかったのだろう。

 

 

 

しかし、俺はいた。

 

 

 

兄のヒロシが生まれ落ちてから初めて、産婦人科医は俺の存在に気付き、こう言ったそうだ。

 

 

「あれ?もう一人おるわ。」

 

 

そして、その報告を受けた父はこう言って寝た。

 

 

「んなアホな。」

 

 

 

無事、産まれてきてくれてありがとうやで、俺。

アジ

刺身が好きだ。中でも、俺が好きなのは、ハマチと甘エビ、アジなのだけど、第一位を決めろと言われたら困るな。まぁ、でも僅差でアジかな。
 
アジの刺身には、生姜とネギを全体にまぶして、醤油をさっと回しかけてから頂くのがベストだろう。
 
俺がよく行く朝市に、魚屋さんが来ている。軽トラの荷台に、その日の朝に仕入れてきたばかりの新鮮な魚介類が並べられていて、顔見知りになってからは、安くしてくれたり、サービスしてくれたりする。
 
 
その日も朝市に行った俺は、まず最初に魚屋を覘いてみた。活きの良さそうな大きなアジが並んでいたので、おっちゃんに無理を言って五匹おろしてもらうことにした。魚屋は盛況で、とても忙しそうにしていたので、一匹たった300円のアジをおろしてもらうなんて頼みにくかったのだが、これも馴染み客になった強みだろう。
 
その日の朝市では、友人とも合流し、楽しくゆっくりごはんを食べてから、再び魚屋に寄る。三枚におろしてもらったアジと一緒に、カツオのたたきと鮭の切り身も買って帰ることにした。家に帰ってから、妻に生姜とネギがあるかどうかを確認する。よし。ビールも買ったし、今夜は、ゴーセーに刺身食うぞー。と、妻に向かって声高々と宣言する。
 

 

六月中旬を過ぎたというのに、なかなか梅雨入りしない近畿地方の涼しい休日は、それはそれは有意義に過ぎて行き、気が付くとあっという間に夕方になっていた。有意義に過ごせたのも、冷えたビールとアジの刺身が俺を待っているからだ。もとい、アジを待っているのは俺だ。しかしこの際、片思いでも一向に構わない。俺は、アジ刺に恋焦がれている。

 
ビールとグラスを用意して、食卓に着く俺。子供たちがキッチンから運んできてくれた皿々を見回すと、なにやら様子がおかしい。アジの刺身が少ししか皿に盛られてないのだ。大きなアジを五匹もおろしてもらったはずなのだが、どう見ても1.5匹分くらいしか並んでない。
 
 
 
「あれ?アジって、これだけしか入ってなかったの?」
 
 
 
聞くとキッチンにいる妻から、信じられない答えが返ってきた。
 
 
 
「あぁ、他にもいっぱいあったから、アジは煮付けにしちゃった。ほら、そっちのほうにあるでしょうよ。」
 
 
 
新玉ねぎのスライスの上にカツオの叩きが盛られた大皿の横には、ぽってりと煮付けられたアジが積み重ねられた中皿が置いてあった....。俺は、星飛雄馬の親父級に机をひっくり返したくなる衝動を抑えるのを我慢した。
 
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…ハァハアハァ。と、かろうじて、机をひっくり返すのだけは止めることができたが、ため息が止まらない。刺身にしたらさぞかし美味かったであろう切り身のその姿のままに、生姜と醤油で煮付けられたアジを俺は正視できなかった。切なかった。煮崩れしていないアジは、落し蓋をした上で、しっかりと煮付けられたんだろうなということが一目で分かった。ヤケクソ気味に、一切れ食べてみると、あまりの旨さに、更に絶望したのであった。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
魚屋のおっちゃんよ、本当にすまなかった。
 
 

髪質

長らく続けていた丸坊主をやめて、髪を伸ばしだしてから約二年が経つが、俺の髪質は、赤子のように細くて柔らかいため、ぺちゃんこになりがちで困る。ワックスなどをつけても、きっちりまとまる髪質ではないので、(そもそも髪のセットには、それほど時間をかけないのだけれど、)ボリュームを出すのにいつも苦労する。
(ここで、声を大にして言っておきたい、、、もとい、文字を太くして書いておきたいのは、決して加齢による薄毛でボリュームがないのではない!俺の生まれながらの髪質のためだということだ!!)
 
しかし、美容室で髪をフワッとしてくれるときによく使う、豚毛でできたロールブラシを試しに買ってみてから、自分でも簡単にフワッとさせることができるようになった。

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こんなことならもっと早く買っとくんだったと感動している今日この頃、、、、気が付くと、もう六月だ。天気のいい日が続いているけど、じきに梅雨入りしてしまうのだろう。湿気が多いと、せっかくフワッとさせてても、すぐに髪がぺちゃんこになっちゃうんだよね。
 
 
 
さて今朝、キッチンに立つ妻が、高3になる長男に向かって急に言い出した。
「あれ?あんたの方が、お父さんより背が高なっとんとちゃうの?ちょっと並んでみてみ!」
昔から、俺は背が低い方だし、二人いる息子たちには、いつか追い越されるものだと思っている。第一、男は外見よりも中身が大事なのだし、別に背の高さごときで競うつもりなんてないのだけれど、長男がものすんごいニヤニヤしながら、俺の隣りに並んできたので、少しイラッとした。こんなしょうもないことをケシかける妻も妻なのだが、やれやれと仕方なくどちらの背が高いのか、小4の娘に審査してもらったところ、まだ、俺の方が高かった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
勝てると思ったかこのチビ野郎め百年早いわ思い知れバーカバーカさっさと飯食って学校行きやがれいっ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・ふう。ほんと買っててよかった。
今日は、起きてすぐロールブラシでフワッとボリュームアップさせといたので、なんとか面子を保つことができたぜ。

競争

仕事から帰ってきて、玄関の鍵穴に鍵を差し込んでいると、屋内からドタバタと音が聞こえてくる。息子二人と娘が、我先にと階段を駆け下りてくる音だ。


「今日お父さんの横、誰ですかっ?」


玄関の扉を開けるなり、三人の子供の叫び声が戸外に飛び出してくる。


いつの頃からか我が家では、食事前にお父さん(つまり俺)の顔を見ながら、「今日お父さんの横、誰ですかっ?」と、一番最初に俺に聞いた子が、俺の隣りに座ってご飯を食べることができるというルールができていた。誰よりも早く言うことがポイントだが、「ちゃんと顔を見ながら」ということと、「噛まずに、はっきり聞き取れるように」言うことが勝敗のポイントだった。三人の競争心は、徐々にヒートアップしていき、終いには冒頭のように、俺が鍵穴に鍵を差し込むだけですぐさま反応して、笑顔で飛びついてきてくれるようになっていた。


朝に夕に、このような光景が繰り広げられていた。その度に俺の心は癒され、お父さん冥利につき、美味い酒が飲めていたのであった。

 

ほんの2〜3年前までは、、、


「今日お父さんの横、誰ですかっ?」


ここ最近、このセリフを言ってくれるのは、次男だけになった。別に聞かなくても、俺の横に座ることはできるのだ。なぜなら、そこには競争がないからだ。それでも、真面目な次男は、朝に夕に、聞いてくれる。


「今日お父さんの横、誰ですかっ?」


人気のなくなってしまったお父さんに気を使ってくれているのだろうか、、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

って、オイ!誰が人気ないねんっっっっ!!!



 

 

 

おわり