2017-01-01から1年間の記事一覧

うまいビールの飲み方

今日は16日ぶりのちゃんとした休みだった。朝五時半に起きて、外の寒さを確かめてから薪ストーブをつけ、炎を見つめていると、思わずビールの栓を開けてしまいたい衝動に駆られるが、グッと堪える。 相当冷え込んでいたので、外には出たくなかったが、尼崎へ…

緑色のやつ

この世に存在する数あるお菓子の中で、イラッとさせられることにかけては、このお菓子の右に出るお菓子はないと、僕が思っている物を今日はご紹介したい。 神戸に本店のあるお菓子屋さんの定番商品なのだが、よく、贈答品としてもらうことがある焼き菓子なの…

ライバル

俺とあいつはライバルだった。俺とあいつは、いつもくだらないことで張り合い、常に互いの行動に目を光らせ、相手の失敗やカッコつけようとした瞬間などを見つけては、すかさずツッコミを入れていた。 そう。あいつとは、俺の双子の兄のヒロシのことだ。中学…

バリカン

バサバサバサッ 新聞紙の上に前髪が落ちた。 え? 一瞬なにが起こったのか、分からなかった僕は、次第にその状況を飲み込んできて青くなる。 僕の右手には、6mmにセットされたバリカンがあり、頭は床に広げた新聞紙の上にもたげさせている。 そもそも、伸び…

テキ屋

「見た目はテキ屋のくせに不器用やなー。」 僕と鉄さんは、町内会盆踊りでの模擬店の準備をしていた。夕方までにヨーヨーを100個膨らませておかなければならないのだ。ヨーヨーとはあれだ。小さなゴム風船の中に少しの水をいれて膨らませて、その縛り口にゴ…

雨の日のキャンプ

「コラコラコラッ。汚い足を上げるなっ。」 テントを仕舞おうと思って車に近づいた僕は、座席の上のカバンに無造作に置かれた長男アタラの足首をむんずと掴んでそう言った。 天気予報の通り、キャンプ初日の夕方から降り出した雨は、夜半過ぎには土砂降りに…

シャネルのマーク

眼のいい人には分からないだろうけど、乱視とは不便なもので、視界がぼんやりぼやけてしまうのだ。視力検査のときなんて、Cの穴が塞がってしまってどっち向きか、さっぱりわからないし、○が二重に重なって見えるので、全部シャネルのマークに見えてしまう。…

眼鏡のソムリエ

お気に入りの眼鏡に、そろそろ買い替えの時期がやって来ている。そこで四年ぶりに、高松市の眼鏡屋augen optik(元藤澤眼鏡店)へやって来た。実は十八年前から、眼鏡を買うときはここで買うと決めて通っている。 店内をぐるりと回りながら、二つほど手に取っ…

依存性

子供達も寝静まり、撮り溜めていたお笑い番組をダラダラと見ていたら、お風呂を出た妻が、バタバタと慌てた様子で、玄関から外へと出て行った。 毎度マンネリな、お笑い芸人のキャスティングにウトウトとしていた僕は、その音と気配に、ハッと目を覚ました。…

合気道の木

私は、合気道の木を登っている。何十人もの大人たちが両手を広げ繋がって、ようやく一周できるくらいに太い太いその木の幹には、どこにも手がかりがなく、最初は登るためにどこへ手や足をかければいいいのか、まるで分らなかった。見上げてみると、複雑に絡…

稽古

毎週木曜日、加古川市立武道館で合気道の稽古をしていると、隣りの道場では、いつも同じ時間帯に少年柔道の稽古をしている。 今日も大きな声が聞こえてきた。「お前、亀になるために来たんか?」どうやら、寝技の稽古をしている少年が集中的に怒られているよ…

フラフラ

夕方から吐き気がしてフラフラするし、風邪かな早く寝ようと思ってたけど、よく考えたら今日は忙しくて昼飯食ってなかった。そんな今夜は一日遅れの誕生パーティでした。 昨日ついに44歳になりました。はっはー、さすがにこの歳になったら誕生日なんて、死に…

んなアホな

母の大きく膨らんだお腹を見て、周りの人たちに「双子ちゃうの?」と言われたこともあるそうだが、医者からは「ひとりですよ。」と診断されていたので、何の準備もしてなかったそうだ。くっきりはっきりとお腹の中の赤ちゃんが男なのか女なのかまで分かるエ…