武道場

合気道の自主稽古をするために、武道場の予約をしていたので、まず体育館の窓口にお金を払いに行く。

 

支払い窓口のある体育館のロビーには、暖房が心地よく効いていたが、武道場の更衣室のPタイルはこの季節になると、暖房もなく、氷のようになるのを思い出して少し身震いした。

 

窓口で、「予約していたですが。」と申し出るが、そんな予約は入ってないと言われる。おかしい。そんなはずはないんだけどなと、予約コードを見せると、どうやら、窓口のお姉さんったらテニスコートの予約だとばかり勘違いしていたようで、テニスコートの予約者リストの中から、俺の名前を探していたようだ。

 

それは、俺の醸し出す、あまりにも爽やかで清潔な雰囲気によって、窓口のお姉さんに誤解させてしまったのであり、主語もなく話しかけた、こちらにも非はあるので、フッと前髪をかき上げながら、心の中の白い短パンの裾を直してから、スマートに支払いを済ませた。いくら心の中とはいえ、この季節になってくると短パンは寒いので、俺は心の中で白いポロシャツの襟を立てながら、武道場へ向かったのである……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんのこっちゃ。